光触媒とは?
- 2023/12/20
光触媒は、特定の物質が光の作用で反応を起こす触媒の一種のことを言います。
光触媒として使われるのは一般的に、酸化チタンなどの物質で、紫外線などの光エネルギーが物質表面に当たると、その表面に吸着している分子と反応を引き起こします。この反応によって、有機物や微生物が分解されたり、空気中の有害物質が還元されたりします。光触媒は、その特性を利用して空気清浄や抗菌、防臭などの目的で利用されています。
光触媒は、空気中の有害な物質や臭いを分解し、浄化する効果があります。特に、振動や風などのエネルギーがなくても、光があれば活性化する特性があります。
光触媒の表面には微細なナノ構造があり、これが細菌やウイルスなどの微生物を取り込み、破壊する効果があることから、抗菌・抗ウイルス効果が期待できます。
この他にも、有機物を分解する特性から臭気の原因となる物質を分解し、臭いを軽減する効果や、汚れがつきにくく、雨水などによって汚れが流れやすくなるため、セルフクリーニング効果もあります。
このような特性から光触媒は、建築材料や塗料、窓ガラスなどに利用されることがあります。建物外壁や内装、外部の広告看板などに塗布され、清潔で快適な環境を提供するために活用されます。
光触媒は、環境への負荷が少なく、エネルギーを必要とせずに活性化できるため、持続可能な環境改善技術として注目を集めています。